日程くんから始まるわたしのアウェイ旅行

 Jリーグの日程が発表になった。一覧表を印刷してザっと目を通す。J2のマイチーム、今年一番の目標アウェイは磐田だった。最初にアウェイ磐田の日にちを探す。あえなく撃沈。その日は我が家で一代イベントがあって絶対に外せない。だから絶対に行けない日がまさにアウェイの磐田戦だった。よりによって何でこの日と、日程くんを恨む。しかしすぐ気を取り直して他の日を探す。遠方の九州か四国にはどこか一つ行きたい。それからまだ行ったことのない地域を探す。アウェイの試合がなければ、あまり行かないかもしれない地方都市。そこに行こうと思うだけでも十分魅力的だ。もちろん定番の観光地京都も候補にあがる。そして最後に近場で行きやすい関東方面をピックアップ。去年、一昨年と四か所ずつ行ったので今年もそれくらいと考えている。

 旅行で一番楽しいのは計画しているとき、よく言われることだし、そうそうと実感する人も多いだろう。どこに行こう?ここに行こう!そう思った瞬間から旅は始まる。旅先でのスケジュールを考えてワクワクする。しかし、残念なことにその土地の距離感がない。県内なら地名を聞いただけで、距離や時間がどれくらいなのか生活実感としてわかるが、行ったことのない土地は遠いのか近いのかピンとこない。ネットの地図は拡大・縮小が自由という便利な機能のおかげで、縮尺が一定でなく余計わからなくなる。学校で地理を習ったのは遠い昔。今頃になって子供のとき学校で使っていた地図帳がほしくなる。あれは便利だったなぁ。

 そこで本屋さんに行って地図を買おうとする。しかしここでまた問題が。老眼で小さい字が見えにくい。立派な地図帳は重い。やっぱり学校の地図帳がよかったなぁとなり、ネットで探して注文する。

 そんな寄り道をしながら、ようやく行き先を決めた。今年は我が家的一代イベントのため、例年と違ってアウェイは二か所。九州長崎と東京の町田。すぐに飛行機の予約と宿泊先を手配する。これさえ押さえればあとはゆっくり旅のプランを考えられる。勤めている会社の会長が旅行好きで、行った先の話をよくしてくれる。見るべきおすすめスポット、おすすめホテル、穴場情報等など。そんな旅慣れた会長が教えてくれた旅行の秘訣は、宿泊と食事の満足度。「旅行を楽しむためには、ちょっとだけ良い所に泊まるんだ。そうすると旅の印象が格段に良くなる。そんなに高いところでなくていい。普通より少ーしだけ良い所、そして宿泊先の旅館やホテルの食事でなく、外に出て食べるんだ。旅館の食事は高いし、刺身や天ぷらといったワンパターンのことが多い。だから、その浮いたお金で外に出るとけっこう美味しいものが食べられる。食べ物がおいしいと旅行の満足度があがるんだ。」

 そんな会長のありがたい教えを胸にホテル選びに取りかかる。会長と違って庶民の我が家はお金のこともシビアに考えなければならない。アウェイ旅行の時は、会長の教え通りにちょっとだけ良いホテルにする場合と、寝られればいいラインのホテルのどちらかにする。中途半端にはしない。と言っても自分の基準の中での話だけれど。しかも私は優柔不断だ。根っからの庶民の私は、なかなかそのちょっとお高い良いホテルが選べない。そんなこんなで時間をつぶす。わずか数千円のために使うこの時間の方が、どれだけ貴重で高いのか考えた方がいいと自分でも思う。でもまあ、それが私の旅の楽しみの一つかもしれない。

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