カップヌードル

NHKの朝ドラ「まんぷく」が佳境に入っている。いよいよ完成、発売だ。

この萬平さんの「カップに入った新しいヌードル」、実際に世の中に出てきた時のことを覚えている。何かを知っている、知らないでけっこう年齢がわかるもの。だから大きな声では言いたくないが、反面、最初を知っているということで、ちょぴり得意な気持ちになるのも事実。

それは小学校の高学年の頃だった。野球部の男の子たちが土曜日の昼食に食べていた。お弁当ではなく、そのカップに入った麺を。透明プラスチックの小ぶりのフォークが付属していて、彼らはそれで食べていたのだ。

当時学校はまだ週休二日ではなく、土曜日は半ドン。午前中だけ授業があった。午後からは特別なクラブに入っている子供たちはクラブ活動を、そうでない子供たちは下校だった。特別なクラブとは野球部と音楽系の器楽合奏部、合唱部など、学校外の大会やコンクールに出場する機会のあるクラブのことだ。今ならミニバス部やサッカー部、バレー部などもあるだろう。いやもっとあるかな、時代は変わったから。とにかく、当時としては花形の活動をするクラブのことである。半ドンだから給食はなし。土曜日はお弁当を持って学校に来るのがクラブ活動をしている子の常識だった。

女子がかたまってお弁当を食べているその脇で、男子が、野球部男子が、何か見たこともない特別なものを食べている。あれは何だろう?わたしも食べてみたい。まったく、萬平さんの思惑どおりの反応だった。昔も今もお弁当のない子はパンを買いに行く。昔も今も学校の近くには生徒専用のようなパン屋さんが必ずある。カップヌードルはそのパン屋さんで売られていた。100円だった。

知らなかった。新しい食べ物を萬平さんが「発明」したのだとは。アメリカから入ってきた食べ物だと思っていた。

今では当たり前になったカップ麺。値段もあまり上がらず優等生だ。ただ最近は味を追求するあまり、インスタントのはずなのに「めんどー」だなと感じるものもある。おいしいから我慢してるけど、萬平さん的にはどうなんだろう。

そして今ふと疑問に思ったことがある。パン屋さんで買ったカップ麺、お湯の調達はどこでしたんだろう?パン屋さんか?昔の学校にはお湯を入れてくれるような気の利いた場所はなかった。もしかして用務員さん?

いろいろ考えながら今日も美味しくいただきました。萬平さんありがとう。百福さんありがとう。

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